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園長ぶつぶつ

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官邸にて

2016-12-10
12月8日に首相官邸に行って来ました。首相には会えませんでしたが菅官房長官と面会してきました。私達、私立幼稚園経営者懇談会という全国組織で、子育てと働き方のパンフレットをつくり(園では関係の皆さんに既に配ってあります)それが国の政策とも合致しているので、広くひろめて欲しいということでの面会と思っております。ご承知のようにこの国は保育園に入りたいのに入れない待機児童の問題がいまクローズアップされています。都会では保育園を増設したいが、住民の反対や保育士の不足が発生して思うように行かないというのが現状です。しかし女性にいっぱい働いてもらうために、その受け皿である保育園をつくるということは、子どもの観点からどうなのであろう?ということも忘れてならない。というのが私達の主張なわけです。具体的に言えば、この国はもっと子どもを育てる事と、お父さんもお母さんも働くということを考えていかなくてはいけないと思います。働くために保育所を作ることと並行してやるべきことがあるのではないか!と伝えたいと思って出向きました。それは男女共にの育児休暇のとりかた、子どもが小さい時の早く帰れる制度、また、仕事の量や質の変化など 預け先の保育園、こども園の増設だけでない、根本からの変革を願ってのことであります。子育ては楽しいものであります。子どもの成長は親の喜びであり、子どもと遊んでいられる年数は思いのほか短いものです。その事を共にするのが幼稚園であると私は思っています。子どもの預け先を増やすことだけ考える政策が進められては、大袈裟に言えばこの国は終わってしまいます。その事がパンフレットを作った意味であり、官邸を訪れた理由であります。エレベーターを降りると多くの官邸づめの記者に囲まれました。今日は早く家に帰って子どもと遊んであげろよ!と言ってきました。

中国雑感

2016-11-22
11月の8日から11日まで中国に行って来ました。珠海という香港に近い街で2つの幼稚園、それにマカオの保育園と視察しました。行った日は香港の子供向けの商業施設Dパークというところに寄りました。そこは佐野のイオンが全部、子供用品やそれに付随するママパパのお店が並んでいると思ってください。そこの広報部長のビルさんの説明です。有料のところもありますが、結構無料で遊べる所があります。この地区では足利などにある汚れないで安全に遊べるパークのようなものです。それなりに年齢制限や教育的配慮がしてあります。でもよく考えてありますし、1年前できたばかりなので綺麗です。香港は小さな都市ですから、遊び場を求めて多くの親子が集まってくるらしいです。らしいとは平日の午後行ったものですからあまり人がいなかったのです。大丈夫かなと思ったのですが、改装前の1.5倍の売り上げになったようです。中国はほとんど一人っ子ですから、親や祖父母は子どもにお金をかけるようです。値段は結構日本より高めでしたよ。私の感想は3歳前の子は遊べる施設だと思いますね。正確に言うならば遊ばされる。登る所も滑るところもあるからです。お母さん方はスマホを見ていても安心でしょう。食べてお買い物もできます。ただしそこで友達と協力やものを足して挑戦するなどのような活動は生まれないでしょうね。そこは幼稚園ではないのですから致し方ないことです。その日は夕刻、UBSという香港の高層ビルに行きました。ユニバーサル・バンク・スイスです。世界一の預け額だと知っていましたか?残念ながら僕は知りませんでした。この続きはまたにします。

佐野市の幼稚園の公会保育

2016-11-01
12年ぶりの公開保育です。佐野市の幼稚園は年に一度この公開保育を持ち回りでしています。とにかく他の園の保育を見せていただくのは保育者として勉強になります。運動会後はこれに向けて各保育者は頑張ってきました。実は佐野市ではもう40年以上もこの研修をしています。凄い事なのです。今でこそこうした研修のスタイルを取って行きましょう。と全国の幼稚園組織は言い始めていますが、個々の地域ではもうやってきたのです。150人ちかく集まって幼稚園6クラスにはいります。11時からはクラスごとの研究会、そして午後からは全体のものとなります。専門的なことはここでは言いませんが、幼稚園教育のやり方や内容ほど多岐にわたるものはありません。その基本となるものは幼稚園教育要領という文科省が出している基準があるのですが、その解釈で幅がそうとう出るのも事実です。どちらにしても保育者は他園の保育をみることにより自分のそれを振りかえる良い機会になります。そして実施する当園もそれは言うに及びません。しっかりと環境をととのえ、子ども達とともに作り上げる保育は、子どもの成長となります。その大事な時が11月5日(土曜)と近づいています。

運動会になぜテーマがあるか?

2016-10-01
呑竜は運動会にテーマがあるし、仮装もでるのよ!と言われています。それは本当です。実は30年くらい前に宇都宮の不動前にある保育園に見学に行きました。そこの園長さんが面白いからおいでなさい!と誘ってくれたのです。その頃の年上の主任と行きました。そこでは海がテーマだったようで、客席に青いテープみたいのが巻かれ灯台が真ん中にありました。ダンスなどはみな海の踊りのようになっていました。当時私は幼児の運動会が小学校や中学校、もっと言えば国体と同じなのに疑問を持っていました。幼児には幼児の様な運動会があってもいいのでは?と思っていたのです。そこの保育園の運動会は一つのヒントでした。その後千葉の我孫子のめばえ幼稚園というキリスト教の園にいったら、インディアンのテントがあるのです。聞けばお父さん達がインディアン祭りというのをやるのだそうで、テントも張ってあったのです。よーしこれだと思いその年の運動会はインディアンまつりとしてやってみました。今の園児のおじいちゃんも騎兵隊役で出ました。バスの運転手の坂巻さんはアパッチになりましたが、それはお似合いでしたよ。当時の園長は勿論酋長でした!足利の古着屋さんにインディアンの頭の羽根があり貸し出ししてもらいました。椅子は田村さんところから中近東の物を借りたな!そんな訳でみんなでお祭のような運動会をしました。以来、運動会はテーマをもちそのテーマにあわせた仮装もありの一大イベントになってきたのです。テーマは最初の頃は僕が考えていました。でもいつしかそれは子ども達が考えるものになってきたな。ですからテーマの決定が遅い!と言われてしましますが、ご了承してください。テーマから発想が広がるのが大きなねらいです!「良い事考えた!」という言葉は好きだな。皆が良い事を考えて作り上げるものにしたかったのです。仮装はやるだけやりましたよ!今のハロウィンなんかよりやったですね。おばけ祭りのときは歯医者さんがドラキュラの牙までつくってましたから。それもみな遊びですから楽しいんでしょう!遊び心で楽しむことは大人も必要な事です。やらされてやるのは仕事、自分で進んでやればこれは趣味になるのです。そんなわけで今年はなんとテーマが「いろ・色」どうなるか分かりませんが皆で楽しみましょう!それが呑竜です。

保育の質

2016-09-01
今度2回目の市民フォーラムというのを中央公民館で開きます。講師に今年は猪熊弘子さんをお呼びしました。猪熊さんとは私は友達で、よく会っています。園長室のニッポンイシガメは猪熊さんからもらったものです。彼女は4人の子のお母さんです。そして首都大学の准教授、今お茶の水女子大学の大学院の学生でもあります。ふるさとは岩舟、佐野の事も良く知っています。園児の死亡事故などがあると徹底究明する方で、「死を招いた保育」では日本保育学会から表彰もうけました。最近は待機児問題で週刊文春やクローズアップ現代他ワイドショーなどにもよく出ています。まあ、彼女の紹介は止めにして、主張は 幼稚園・保育園の保育の質を考えていかないと、子どもの成長が危ない!と常々言っています。横浜のガード下の保育園、それも市が認可した。川崎の産業廃棄物置き場の隣の保育園、大通り交差点の保育園などの実例をあげ、まず場所からしても幼児が育つところではない!と憤慨しています。しかしその園の保護者はそこで良いと答え、あってよかったとも言っている。いや言わざるを得ない。そのことにこの国の保育の貧困と危なさを感じています。就学前の環境は大事です。アメリカのノーベル賞の学者が、幼児期の教育でその後のこどもの状況が変わる事を調べました。幼児期の教育がいかに大事かを実証的に証明して、おおきな影響を世界的に広めました。当たり前の事ですが実際に調べ数量化したわけです。子どもの居場所が、安全で居心地のよい所は当たり前であるのですが、そうも言っていられないのが日本国の現状かもしれません。しかし彼女は 入れればそれで良かった ではいけないと主張しています。質とは難しいことです。また目に見えずらいことでもあります。テレビ受けする、これが出来ました式のやらせ教育を持ち上げる風潮には、それらの技能知識が小学校の中学年で同じになることが証明されているのにも関わらず注目がなされます。難しいが質をあげるためにどこの施設も努力しています。それを保護者も、地域も一緒に考えていくことが求められていると思って下さい。
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